経営と借金 2021 12 26
書名 社長、借金は返さなくていいお金です
著者 公門 章弘 現代書林
「無借金経営は誤り」
米国企業を見ていると、
豊富な現金があるのに、
金利が低ければ、
あえて借金をする企業があります。
事業規模を拡大するのには、
借金が必要です。
もちろん、適正規模を超えた借金は、
経営上、問題がありますが、
適正な借金は、「資本金」と考えてよいでしょう。
社長さん、銀行の視点から考えたことがありますか。
無借金経営にするということは、
銀行に絶縁状を突き付けたことになります。
銀行にとってみれば、
借金(融資)があれば、利子(配当)があります。
つまり、銀行にとって、
融資とは、株式出資のようなものです。
かつて、日本は、経済規模で
やがて、アメリカを抜くと言われたものです。
「Japan as No.1」という本が出版されました。
しかし、アメリカは飛躍的な発展によって、
日本を大きく引き離しました。
アメリカ企業は、積極的に借金をして、
日本企業は、無借金経営がブームになりました。
無借金経営とは、
「もう発展や成長は、いらない。
これ以上発展すると、
社長の能力の限界を超える」という意味です。
会社の規模が社長の能力を超えたら、
優秀な社長に交代すべきです。
アメリカ企業では、普通にある話です。
だから、大企業になっても、
さらに「第二の創業」は、よくある話です。
伝統を守ることは大切なことですが、
日本企業には、「第二の創業」が少ない。
ある程度、発展したら満足してしまうのです。